2015年07月22日

「ジェロニモたちの偶景」のお知らせ

今福龍太主宰「ジェロニモたちの偶景」
日程:2015.8.7(金)17:30~20:00 ※開場17:00
¥2000(1ドリンク+特別冊子付き) 限定50名(予約はお早めに)
馬喰町ART+EAT

jeronimo 201507 affiche.jpg


不意に目のまえに降り立ったことば。その影にある思考のゆたかな彷徨いの痕跡。ことばの「かぼそい水の流れ」を手がかりに、私たちの日々の思念と行動は紡がれてゆく。たちはだかる壁に批判の穴を穿つ叛乱の小さな鑿の音がきこえてくる。今福龍太『ジェロニモたちの方舟』(岩波書店刊)を霊感源として紡ぎだされ、偶然と即興を頼りにそれぞれの場所へと自在に伸びていった、六つの景色と物語・・・・・

<ストーリーテラー>
叛史から/真島一郎(人類学) 世界から/中山智香子(社会思想史)
アメリカから/水島英己(詩人) カリブ海から/中村隆之(カリブ海文学)
原子から/竹田信平(アーティスト) 呪言から/新井高子(詩人)

ジェロニモの遺言/今福龍太(批評家)

もはやアメリカにおいて、原初的叛乱者としてのジェロニモ直系の民族的系譜は途絶えたかもしれない。国家の同化圧力は、あまりにもみごとに、アメリカン・イデオロギーにたいする本質的な叛乱の芽を、摘み取ってきたからである。国家への従順と忠誠を条件に、庇護と自由をあたえるという欺瞞的な人民管理政策は、経済的な懐柔と、テクノロジーによる監視技術の進展によって、ますます巧妙さを増しているともいえる。だが本書が群島的な旅のなかで考察してきたように、アメリカなる原理がグローバルな波に乗って世界を覆い尽くすほど、かえってジェロニモの情念は無数の場所に散布され、流亡し、あらたな抵抗の拠点を築いてきたのである。だからこそ信じねばならない。方舟にのって洪水を逃れたジェロニモたちが、その流謫の境涯のなかで、原初的叛乱を企てる未来の子供たちの体内に、青い血流をふたたび溢れさせるであろうことを。
    ── 今福龍太 『ジェロニモたちの方舟』(岩波書店、2015)より

出演者が語り部として次々と登場し、『ジェロニモたちの方舟』に触発された物語を語ります。
最後に著者がそれらに音楽とチャントで応答します。
未知の形式による“ことばのキャンプファイア”にどうぞご参集ください!
posted by CEJLF at 02:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 会員の活動情報
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